くしま逸品グルメ
果実感にこだわった匠の
ジュース

宮﨑果汁株式会社

宮崎県串間市のモノづくりの現場を訪れ、その様子や背景、そこに込められた職人の想いに迫ります。今回訪れたのは、トロピカルフルーツを代表する「グァバジュース」を高い技術をもって、栽培から製造、販売まで一貫して作り続けている「宮崎果汁株式会社」です。地域とお客様へ貢献していきたいと、モノ作りに挑戦し続けている、若き2代目経営者の大迫成長さんにお話を伺いました。

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宮崎果汁株式会社
代表取締役 大迫成長さん

宮崎県串間市にある宮崎果汁株式会社は、1978年に創業し、グァバ果樹栽培を開始。1989年に株式会社化。グァバの栽培から、ジュースやジャムなどの加工、販売と1次産業から2次産業、3次産業のすべてに関わる6次産業化に取り組んでいます。その他マンゴー、日向夏、パッションフルーツなど南国を代表するトロピカルフルーツを使ったジュースの製造・販売をしています。全国の百貨店やデパートなどの催事をはじめ、物産館や道の駅、レストラン、オンラインショップなどでお取り扱いしていただいています。

海を一望できる絶景のロケーション

宮崎県の最南端に位置する串間市街地から車で走ること30分。トンネルを抜けると、透き通った青い海が広がる恋ヶ浦にたどり着きます。都井岬の近くにある日本有数のサーフスポットとして知られる恋ヶ浦。そこに宮崎果汁株式会社はあります。

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偶然と幸運が生んだ奇跡のグァバ

グァバの栽培を始めたのは、1978年。グァバを新たな特産品にする宮崎県の取り組みがきっかけでした。当時、グァバ栽培のマニュアルもなく、宮崎県内の43軒の農家が力を合わせ、ゼロからグァバ栽培に挑戦。温暖の宮崎であれば露地でも枯れないと聞き、苗木を露地に植えました。ところが、その冬に寒波が到来。露地に植えたグァバの苗木はほとんど枯れて壊滅状態に。しかし、早く育つだろうとたまたま暖かいビニルハウスの中に植えた6本だけが、奇跡的に生き残ったのです。その後、グァバの苗木は順調に育ち、たくさんの果実が実りました。

新たなモノ作りへの挑戦

グァバの木からたくさん収穫できたのは、外見は黄色で中身は鮮やかなピンク色、桃を思わせる芳醇な香りで甘みも強いピンクグァバ。特にビタミンCの豊富さは果物の中でトップクラス(レモンの4~5倍)です。そして非常にデリケートな果実のため、すぐに傷が付いてしまったり、完熟すると3日ほどで傷んでしまったりなど、輸送がとても難しく、グァバの販路にとても頭を悩ませました。考えた末にグァバの果実を家庭用ミキサーですり潰し、ピューレ状にしたものを某大手のホテルへ飛び込みで持ち込みました。すると、ピンクで鮮やかな色合い、香り、味、すべてにおいてすばらしいと絶賛していただいたので手ごたえを感じ、グァバ栽培の継続を決意。そして、知人の勧めもあったのでジュース製造を本格始動しましたが、知識もなくゼロからのスタートで試行錯誤を繰り返す日々が続きました。

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すべてはお客様の笑顔のために

6本のグァバから始まったドリンクの製造。これまで数えきれないほど失敗し、何度もやめようと思ったこともありました。しかし、お客様の声や笑顔を思い出すことで、ここまで続けることができました。宮崎果汁では食感に特にこだわり、果実をそのままを味わっているような果実感と、とろっとした食感が楽しめるくらいの果肉量は、誰にも真似できない職人の技術が詰まっています。ジュースを製造する際に特に困難を極めたのが、熱殺菌の際にデリケートなグァバの品質ダメージを抑えるための温度と時間の調整や、賞味期限をある程度保ちながらグァバ特有のとろりとした濃厚な果実感をキープするための適切な温度と時間の確立です。また、グァバの果実は収穫期によって甘みが変化するので、味を均一にするためにその都度、水とはちみつと果汁を調合します。ジュースのラベルには果汁50%と表示してありますが、グァバの果実は水分が少なくミキサーが回らないために水を入れて、果汁100%のような味わいを実現しています。創業時からの数々の失敗や経験を活かして、大量生産では再現できない手間暇かけた質の高いジュースを、お客様一人一人へ届けていきたいと思っています。

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地元恋ヶ浦と串間市に貢献する企業を目指して

幸運にも生き残った6本のグァバの苗木から、今では2.5反のビニルハウスにグァバの木が約90本、年間収穫量約5トンの見込みと、ここまで大きくなりました。そして、ジュース製造も1日最大約600本(720mlの場合)の製造が可能となりました。次のステップとしては、宮崎果汁のジュースが宮崎を代表する贈り物になるようPRと販売に注力し、グァバの知名度アップはもちろん、グァバを通して生まれ育った恋ヶ浦地区、そして串間市をもっと活性化できたらと考えています。そしてまた、宮崎果汁はマルチに対応できる少数精鋭の職人が集まった会社です。今後は更なる最強の組織作りとして、マルチにこなす次世代の職人を発掘し、育成していきたいです。

次世代を見据えた持続可能なビジネス

SDGsをはじめ、今やどの企業も持続可能な社会に向けての取り組みを、経営方針や戦略として考えなければならない時代です。これまではビジネスとサステナブルは両立しにくい、コストがかかるといったことから、直接的に経済的利益を得ることを目的とせず、CSRとしてサステナブルな活動に取り組む企業も少なくありませんでした。しかし、これからは社会的責任を担える商品やブランドでなければ、消費者に選択されず、市場で生き残ることが厳しくなっていきます。環境や人、社会に配慮しながら長期的に収益をあげて、ビジネスを存続させていくことを考えると、グァバの6次産業化は加工が難しいものの、栽培は比較的に手がかからないので、次世代を見据えた持続可能なビジネスなのかもしれません。

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大迫さんおすすめ
穴場の絶景ポイント

宮崎果汁からすぐ、海に張り出す岬「小崎」。恋ヶ浦のビーチを過ぎてトンネル手前を左に曲がると小崎があります。岬へ登る道の途中から眺める恋ヶ浦の景観は、日南海岸の中でも屈指の絶景です。

〒888-0221 宮崎県串間市大字大納

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串間グルメレシピ
グァバとパンナコッタのゼリー

宮崎果汁のグァバジュースを使ったレシピをご紹介。淡いピンクカラーが夏気分を盛り上げるグァバと、とろーりなめらかなパンナコッタのゼリー。一度にたくさん作れるのでホームパーティにもおすすめです。宮崎果汁のパッションフルーツ・マンゴー・日向夏・しそ等のジュースでも同じレシピで作れます。

レシピ

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くしまの美味しいを産地直送でお届け

南国からの贈り物。果汁本来の美味しさをギューッっと詰めたフルーツジュース。自宅で楽しむのはもちろん、お中元や大切な人へぴったりなギフトも多数ご用意しております。感謝の気持ちを美味しさに込めてみては。

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宮崎果汁

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宮崎果汁株式会社

住所 宮崎県串間市大字大納1655
フリーダイヤル 0120-76-2118
営業時間 8時~17時
定休日 土曜日・日曜日・祝日・年末年始

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