串間市

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令和3年度 施政方針

はじめに 

 はじめに、菅内閣は我が国経済について、新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」という。)の影響により経済活動の制約を余儀なくされ、経済水準がコロナ前を下回るなど、厳しい状況が続いており、感染症が経済を下振れさせるリスクや金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるとしております。

 このような中、菅総理は、施政方針演説や「経済財政運営と改革の基本方針 2020」及びそれを具体化する成長戦略の実行計画に基づき、デジタル社会の実現、グリーン社会の実現、地方の所得向上による地方活性化、切れ目のない子育て支援、全世代が安心できる社会保障制度の構築、地域共生社会の実現、国土強靭化等を目指すとしております。
 このような我が国を取り巻く環境や国の動向を注視するとともに、国・県と連携しながら本市に有利な制度事業等を積極的に活用し、本市の振興を図ってまいります。また、令和3年度は、第六次串間市長期総合計画(以下「長期総合計画」という。)の初年度であることから、今後 10 年間のまちづくりの基本的方向性を示すとともに、ウィズ・ポストコロナを見据えた第一歩を切り拓いてまいります。

新たな決意

 私は、平成 29 年 10 月に第 18 代市長に就任して以来、「団結」「継続」「変革」の信念と「真の地方創生」「暮らしと心の豊かさ」「くしま人財の育成」を市政運営の柱として様々な施策に取り組んでまいりました。

 その間、市街地再整備、都井岬再開発、串間温泉いこいの里の再生等、長年の懸案事項は解決への道筋を付け、順調に前進しております。また、私のカラーである再生可能エネルギーを軸としたまちづくりについても、県内初となるゼロカーボンシティ宣言やSDGsなどの取組を実施しており、本市のイメージを刷新できたのではないかと考えております。
 しかし一方で、感染症の脅威にさらされ、多くの市民が不安を募らせたことと感じております。私は、このことから、 「市民の生命財産を守る災害に強い安全安心なまちづくり」「 持続可能な脱炭素社会を目指す環境未来都市づくり」「 健康寿命の延伸を図り、健康で自分らしい豊かな暮らしが送れる健康都市づくり」の重要性を再認識したところであります。
 私は、今後も市民の皆様との対話を重視し、新たな長期総合計画の基本理念である「豊かな自然と共存し、みんなで創り育てる多様性と持続性のまち」の実現に向けて、より一層邁進していく覚悟であります。

新たな日常に向けた取組の推進

 感染症の影響により見えてきた「デジタル化の遅れ」「地方経済の偏りや脆弱性」などの課題が浮き彫りになってきており、自治体デジタル化の推進やSDGsの理念による施策の推進は、その必要性が益々高くなってきております。

 デジタル化については、国においても「新たな日常」の原動力となるべく「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」において、「一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~」を示しています。本市においても、デジタル化やEBPM(証拠に基づく政策立案)により、業務の改善を図ることで行政サービスの質を向上させ、市民の生活をより良く変革する取組を推進してまいります。
 また、感染症対策の切り札と位置付ける新型コロナウイルスワクチン接種に全力を挙げるとともに、感染予防や感染症の影響を最小限に抑える経済対策等について、今後の感染状況に応じて迅速かつ的確に対応していくため国・県や関係団体と緊密に連携してまいります。
 SDGsについては、長期総合計画において、全ての施策と紐付けることにより、その理念と目標の達成のため、全庁を挙げて取り組むことといたしました。この取組を通じて経済面・社会面・環境面の三側面の好循環を生み出す取組を推進するとともに、市民も巻き込んだ市全体の取組へ広げることにより本市の独自性と持続可能なまちを目指してまいります。

 

計画の継続性

 東九州自動車道は、本市区域内の「奈留~県境間」をはじめとする事業化区間において、現地測量や設計などの作業が着実に進められており、本市としても積極的な協力が図られるよう体制づくりを進めてまいります。また、未事業化区間「南郷~奈留間」について、引き続き関係市と連携し、感染症拡大防止に対応しつつ官民一体となって要望活動を積極的に推進し、早期事業化に向けて継続して取り組んでまいります。

 また、東九州自動車道の開通を見据えた中心市街地活性化策として事業を進めております道の駅くしまについても、令和3年4月中に開業し、都井岬、串間温泉いこいの里、高松キャンプ公園などの観光施設と連携した周遊ルート形成による交流人口の増加が期待されます。各施設が有するそれぞれの魅力を体験していただくとともに、情報発信にも努めてまいります。
 また、中心市街地における市民交流の拠点となる道の駅くしま市民交流施設の整備を含むまちづくり第二期計画を、引き続き国と連携しながら進めてまいります。

令和3年度予算案の概要

 令和3年度の予算編成については、初年度である長期総合計画の6つの基本目標の実現に向けて必要な施策を推進することとしたところであります。

 その考え方に基づいて編成した令和3年度の一般会計当初予算案は、予算総額が 128 億2千万円となり、前年度当初予算と比較して約 0.9%の減となっております。当初予算の主なものといたしましては、串間市中心市街地まちづくり事業、食用かんしょ産地維持緊急対策事業、また、新たに串間市事前防災まちづくりビジョン策定事業等に取り組むこととしたところであります。
 併せて、いまだ収束が見通せない感染症拡大の防止と社会経済活動の両立のため、国の補正予算を活用して、ウィズ・ポストコロナ時代を見据えた経済回復やデジタル化等の「新たな日常」を推進してまいります。
 以下、この予算案に盛り込んでおります事業について、主なものをご説明いたします。

1  市民活動・行財政経営分野

 まず、「市民活動・行財政経営分野」についてであります。

 地域生活課題が多様化・複雑化・高度化する中、地域住民が主体となり地域全体の課題解決を持続的に実践する仕組みである新たな地域コミュニティを形成する必要があることから、中核的役割を担う「地域連携組織」の設立を推進してまいります。

 また、少子高齢化や人口減少社会が進む中、多様な生き方や働き方が選択できるよう性別や年齢にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現に向け取り組んでまいります。
 行政改革については、令和3年度からの5年間を計画年度とする新たな第5次自立推進行政改革プランに基づき、市民サービスの維持・向上を図るとともに、本市が今後も持続して効率的・効果的な行政運営が可能となるよう努めてまいります。
 また、効率的・効果的な行政運営を行うためには、職員の生産性を向上させる必要があることから、働き方改革をより一層推し進め、ワーク・ライフ・バランスの充実に努めてまいります。さらに、人事評価制度の活用など人事管理の徹底を図るとともに、庁内研修の充実やトータル研修プログラムの実践、派遣研修、人事交流を積極的に行うなど、職員の意識改革及び能力向上に継続して取り組んでまいります。
 マイナンバーカードについては、デジタル化推進の一環として令和3年3月より健康保険証としての利用が開始され、将来的に様々な面で重要な生活基盤となることが予想されることから、本市でも出張申請受付を積極的に行うなど、カードの普及促進を図り、国の動向を注視しながら、業務全体のセキュリティ対策を常に向上させ、円滑なカードの交付に取り組みます。

2  保健・医療・福祉分野

 次に、「保健・医療・福祉分野」についてであります。

 子育て支援については、不妊治療費の助成をはじめ、5歳児健診や子ども発達相談の実施等、地域で安心して子育てができるよう妊娠から出産、育児まで切れ目のない支援を行うとともに、子どもの成長や家庭の状況に応じたきめ細かな支援に取り組んでまいります。
 また、中学校卒業までの医療費の原則無料や第3子以降の保育料無料のほか、幼児教育・保育無償化に伴う市独自の保育料軽減や副食費の助成等、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 障がい者(児)福祉については、障がいのある方が自ら決定し、地域において自立した生活が送れるよう地域生活支援拠点等を整備するとともに、ニーズに応じた各種障がい福祉サービス等の提供に努めてまいります。
 また、生活困窮者の支援については、引き続き関係機関や庁内関係各課等と連携・調整を図るとともに、自立支援の充実に努めてまいります。
 高齢者福祉については、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で暮らせるよう地域全体で支え合い、個人の尊厳やその人らしい生き方を尊重し、安心して生活していくことができる地域づくりや、認知症についての正しい知識と理解の普及、多職種連携による自立支援の強化、高齢者団体への活動支援を継続して行い、高齢者の社会参加や就労機会の提供に努めるとともに、高齢者の権利擁護の推進に努めてまいります。
 地域福祉の推進については、全ての市民が住み慣れた地域の中で安心して暮らせるよう関係団体と連携しながら地域共生社会づくりに努めるとともに、串間市社会福祉協議会や民生委員児童委員等の関係団体への支援・連携強化に努めてまいります。
 市民の健康の保持増進については、これまで以上に保健・医療・福祉の連携を充実させ、市民自らが健康づくりに興味や関心を持ち、より健康な人生に向かうための行動変容を促進していくため、各種健(検)診等の受診機会の確保、市民への受診の呼びかけに加え、保健師等の専門職による保健指導や栄養改善指導の充実に取り組むほか、食育及び健康づくり活動を推進し、健康寿命の延伸を目指してまいります。また、医療費適正化を図るため、生活習慣病の重症化予防、ジェネリック医薬品の利用促進等に引き続き取り組んでまいります。
 串間市民病院については、医師をはじめ医療従事者の確保等を図り、病院事業管理者のもとで救急医療等、公立病院としてこれまで担ってまいりました地域医療の役割を引き続き果たしていくとともに、病床機能等の検討を行い、収益改善や費用の抑制に努め、全職員で経営の健全化に取り組んでまいります。
 また、無医地区や通院が困難な住民に対する医療の提供として、巡回診療・訪問診療・訪問看護・訪問リハビリテーション体制を継続し、市木地区においては市木診療所を拠点に安定した医療の提供に努めてまいります。

3  教育・文化分野

 次に、「教育・文化分野」についてであります。

 学校教育については、学力向上と豊かな心の育成を図るため、小・中学校における35人学級を編成し、児童生徒へのきめ細かな指導と支援ができるよう学習環境を整備してまいります。

 特に、国のGIGAスクール構想に基づき、児童生徒1人1台端末を活用したICT教育の推進に取り組んでまいります。
 また、小中高一貫教育の目標である「学力の向上」と「地域に貢献できる人材の育成」の推進を図るとともに、串間中学校と福島高等学校による連携型中高一貫教育校における教育内容の充実に取り組むことで、本市独自の教育活動を推進し、郷土愛の醸成を図ります。
 生涯学習の推進については、「いつでも・どこでも・だれでも」自由に学ぶ機会を選択することができるよう市民のニーズに配慮した学習機会の充実に努めてまいります。
 スポーツの振興については、それぞれの体力、年齢、技術、目的等に応じて、生涯を通じて気軽にスポーツに親しみ、ふれあうことができるよう環境の充実を図ってまいります。
 また、2027 年宮崎国民スポーツ大会における本市開催競技の実現に向け、引き続き串間市体育協会等の関係団体と連携し、取組を進めてまいります。
 青少年の健全育成については、地域、学校、家庭が一体となった活動を推進し、青少年を守り育てる社会環境の整備を図ってまいります。
 文化振興については、地域や学校、関係団体と連携しながら、各種の歴史文化・民俗芸能団体を支援すると同時に、披露や鑑賞の機会を創出することで地域文化の振興と継承を図り、文化財の適正な保存・活用にも努めてまいります。また、本県で開催されます第 35 回国民文化祭、第 20 回全国障害者芸術・文化祭に伴う本市独自の企画により、地域の魅力発信と活性化に努めてまいります。

 

4  産業振興分野

 次に、「産業振興分野」についてであります。

 農業については、引き続き、本市の基幹作物である食用かんしょのサツマイモ基腐病対策に全力をあげ、JAや民間企業等との連携による新たな取組を支援するとともに、作付面積の減少に伴う農地の遊休化の防止や生産農家の所得安定を目的とした新品目等の導入を推進してまいります。また、コロナ禍で農業経営に影響のある農業者の支援や新たな病害等に対しても、国や県と連携し迅速な対応を図るとともに、これらの危機事象の影響による経営継続への支援や収入保険制度等の加入促進に努めてまいります。
 生産振興については、稼げる農業を実現するため、農地の集約化やスマート農業等による生産性向上、防災・減災に向けた生産環境整備を推進することにより、効率的で災害に強い持続的な生産体制の構築を図ってまいります。
 また、農地中間管理事業の推進、農用地利用改善団体の機能強化や鳥獣被害防止対策の一体的な実施等により耕作放棄地の解消を図り、優良農地の確保・保全に努めるとともに、生産者並びに関係機関との連携のもと、ほ場の大区画化等により農業生産基盤の一層の充実に努めてまいります。
 担い手対策については、「人・農地プラン」に基づき、経営安定・向上のため新たな取組に挑戦する担い手の育成確保に努めるとともに、新規就農者、集落営農組織、法人などの「多様な担い手」の参入が円滑に行えるよう技術修得から経営安定・定着に向け関係機関と一体となり支援してまいります。
 また、持続可能な水田農業の実現に向け、需要に即した米生産を基本に、高収益作物への転換や水田の汎用化のための基盤整備、栽培技術や機械・施設の導入、販路確保等の取組を進めてまいります。また、GAPの取組への支援や耕畜連携の更なる促進等、地域資源を最大限に活用した資源循環型農業を推進してまいります。
 さらに、畜産経営の体質強化や、これまで以上に家畜伝染病等の防疫体制の強化を図りながら飼養規模の拡大を推進するとともに、飼養管理技術の改善による生産基盤の充実と経営の安定化に取り組んでまいります。
 次に、林業については、森林の整備を推進するため創設された森林環境譲与税の活用を図り、森林経営管理制度に関する事業や新規就業者確保に取り組み、林業の成長産業化に向け、引き続き効率的な施業を行うための森林経営計画の推進や施業集約化の促進を図ってまいります。また、今後も再造林等を推進し、循環型林業や森林の多面的機能を持続的に発揮するための取組、シカ等の有害鳥獣による林業被害未然防止策を支援してまいります。
 木材利用促進については、公共建築物等への地域材等の利活用をはじめ、輸出や木質バイオマス発電等の木材需要に加え、森林情報の総合的利用の取組について、関係機関・団体等と連携してまいります。
 次に、水産業における漁船漁業については、後継者や新規就業者が参入しやすい取組や漁業経営安定のための取組を継続するとともに、資源の増殖・管理を支援してまいります。
 また、養殖業については、生産性の向上と雇用の確保を図るため、大型生簀を増設することにより作業の効率化と生産量の拡大を目指すとともに、ASC認証を生かした海外輸出の取組を支援して参ります。
 さらに、地元に水揚げされる魚介類の販路開拓や魚価の向上を図る販売戦略等の取組についても、漁業協同組合等の関係団体と連携して取り組んでまいります。
 地籍調査事業については、山村部において、高齢化・過疎化等の人口減による境界情報の喪失が進んでいることに加え、急峻な地形であることが多く、立会いによる確認が困難であることから、南那珂森林組合と連携を図りながら、早期完了を目指してまいります。
 次に、観光の振興については、本市観光の総合的な情報発信やターゲットに合わせたプロモーションを強化することにより、都井岬をはじめ串間温泉いこいの里や、高松キャンプ公園、さらには道の駅くしまへの誘客促進と回遊性を増進させるとともに、各施設の連動による相乗効果が地域経済に波及するよう串間市観光物産協会等、関係機関と連携した取組を鋭意進めてまいります。
 また、都井岬に新たに整備した都井岬観光交流館 PAKALAPAKAを拠点として、本市でしか味わうことのできない体験・滞在型観光の魅力を発信するとともに、旧都井岬観光ホテル跡地の残り部分の整備・活用についても、民間活力の導入も含め検討してまいります。
 令和3年度より供用開始する高松キャンプ公園については、観光ポテンシャルの高いロケーションを最大限生かした魅力あるアウトドア施設として誘客を促進するとともに、本市の西の玄関口として高松海水浴場やイルカランド等、近接する施設との連携による交流人口の増加を図ってまいります。
 エコツーリズムについては、本市でしか体感できない体験・滞在型観光として更なる魅力創出に努めるとともに、「串間エコツーリズム推進全体構想」の国の認定から5年を経過することによる構想の見直しについても、串間エコツーリズム推進協議会と連携しながら積極的な活動を展開してまいります。
 スポーツ&カルチャーランドの推進については、スポーツ団体の相次ぐ自粛により合宿数は減少しておりますが、コロナ禍の中でも選ばれる合宿地となれるよう利用団体のニーズに即した受入体制や合宿支援、充実したスポーツ施設を広くPRし、誘致活動に努めてまいります。
 次に、商工業の振興については、コロナ禍により厳しい状況にありますが、道の駅くしまの開業効果が地域経済の好循環につながるよう創業や事業拡大など市内事業者に対する各種支援を積極的に展開するとともに、旧吉松家住宅周辺のにぎわい創出づくりのための仲町商店街の活性化に継続して取り組んでまいります。
 また、市内では初となるIT関連の企業誘致が実現したところでありますが、雇用拡大につながる新たな企業の誘致についても、県や関係機関と連携して取組を進めてまいります。

5  生活基盤分野

 次に、「生活基盤分野」についてであります。

 市道については、制度事業を活用し、幅員の狭い区間、線形の不良な区間、通学路の安全確保が必要な区間等の整備に努めてまいります。また、橋梁長寿命化修繕計画に基づき補修を実施するとともに、市道の維持管理に努め、安全安心な生活環境づくりに取り組んでまいります。
 国道及び県道については、重要な幹線道路である国道448 号の名谷~石波間のバイパスの早期完成と蔵元橋の側道橋の整備促進をはじめとする要望活動を積極的継続的に行ってまいります。
 東九州自動車道については、産業・観光・防災等の各分野におけるストック効果をしっかりと国へ訴え、未事業化区間の「南郷~奈留間」の早期事業化促進に官民一体となって取り組み、併せて事業化されている「奈留~県境間」の早期着工に向け、引き続き関係機関との連携を図りつつ積極的な協力が図れる体制づくりを進めてまいります。
 地域公共交通については、コミュニティバスやJR、タクシー等の既存輸送サービスを総動員した持続可能な公共交通ネットワークの構築を図り、利便性の向上に努めてまいります。
 集客戦略の核となる道の駅くしまについては、国土交通省をはじめ関係機関との連携を図り、令和3年4月中に開業します。令和元年度の重点道の駅に選定されたことから、引き続き国の支援を得ながら、周遊観光の起点としての役割など本市地域活性化の中核を担えるよう努めてまいります。また、道の駅くしま市民交流施設等の整備と併せ周辺の空き地利活用を検討するまちづくり第二期計画をしっかりと進め、国道歩道整備などの都市基盤整備の促進にも努めてまいります。
 総合運動公園については、地域防災拠点と位置付けられていることから、防災施設の整備拡充を図るとともに、長寿命化計画に基づき優先順位を定め、利用者のニーズに合った施設の改修整備を行うことで、いこいや交流の場の提供を図り、更なる市民の健康増進やスポーツイベント等に対応した整備を図ってまいります。
 公営住宅の整備については、良好な住宅を提供するため、引き続き長寿命化計画に基づき、制度事業を活用して適切な施設の整備に努めるとともに、人口減少等、 将来における管理戸数の縮減を勘案しつつ、老朽化が著しい住宅については集約化を図るなど、建替整備を進めてまいります。また、民間木造住宅の耐震性向上を図るため、補助内容を拡充し、引き続き住宅・建築物耐震改修等事業に取り組んでまいります。
 スマートシティの推進については、市内全域への光ケーブルの整備や主な公共施設に無料で利用可能な公衆無線LANを整備したことにより、市民のIoT環境は向上したものと認識しております。
 令和3年度は、市民や事業者の負担軽減等を目的に、申請や届出等の押印廃止やオンライン化に向けた取組を推進するとともに、職員がリモートワークを活用して素早い対応が可能な環境を整備するなど、市民に寄り添った行政サービスを目指してまいります。
 次に、交通安全・防犯については、串間警察署や関係機関・団体と連携して住民意識の向上を図る各種イベントを開催するなど広報・啓発活動を推進し、交通事故や犯罪のない地域安全・防犯体制の充実、特殊詐欺等の被害防止に努めてまいります。
 消費者行政については、消費生活相談窓口の相談体制の充実に努めるとともに、関係機関等と連携しながら市民生活相談に適切に対応してまいります。
 防災対策については、気候変動による豪雨、台風の大型化、南海トラフ巨大地震等の激甚災害から市民の生命を守るため、災害に強いまちづくりを進めてまいります。
 また、防災行政無線やエリアメール等を活用し、住民に対する迅速・的確な情報伝達に努めるとともに、避難行動要支援者への対策や地域における防災活動の重要な役割を担う自主防災組織の強化、防災教育、防災訓練等を通して関係機関等との連携強化を図り、防災・減災体制の充実に努めてまいります。
 消防体制については、近年、全国各地で発生している大規模災害に対応するため、消防団及び関係機関との連携強化に努めるとともに、研修の高度化や訓練を充実させ、職員の知識・技術の向上を図ってまいります。
 救急体制については、救急車両の更新を図るとともに、指導救命士を中心とした救急業務の高度化に努めてまいります。
 消防団については、地域防災力の要として、これまで同様、各種研修・訓練の充実を図るとともに、活動拠点施設の整備や車両更新に努めてまいります。

  

6  環境保全分野

 次に、「環境保全分野」についてであります。
 循環型社会の形成に寄与するため、プラスチック類をはじめとしたリサイクルをより一層推進するとともに食品ロスの削減を推進し、ごみの減量化に努めてまいります。
 また、不法投棄への監視体制の充実を図るとともに地域における環境保全を推進するため、市民協働によるボランティア活動等を支援してまいります。
 水道事業については、水道施設の耐震化及び老朽施設の更新を行うとともに官民連携による技術の継承や費用の抑制を図りながら、安全で安心な水道水の安定供給と経営の健全化に努めてまいります。
 また、下水道事業では、近年の局地的大雨等による雨水対策を図るとともに、本来の目的である公衆衛生の向上や公共用水域の水質保全を図るため、公共下水道への加入促進に取り組んでまいります。
 さらに、自然環境の保全に努めながら、持続可能な社会の形成を進めるため、ごみ分別の徹底やごみの減量化、リサイクル等の推進に積極的に取り組んでまいります。

 

おわりに

 以上、令和3年度の市政運営の基本的な考え方について申し上げました。
 進行する人口減少・少子高齢化、厳しい経済・財政状況に加え、国難ともいうべきコロナ禍と、本市を取り巻く環境は一段と厳しい状況であり、大きな社会情勢の変革に直面する時代であります。
 その中で、令和3年度からの長期総合計画に基づき、あらゆる地域資源や経営資源、アイディアや施策を結集した「串間の元気総力戦」により、未来に向けて持続可能なまちとしての礎を築く覚悟で邁進してまいりますので、議員各位、そして市民の皆様の更なるお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

総務課 秘書広報係