武田 達彦(たけだ たつひこ)、早斗美(さとみ) さん
- 大束地区
- 串間→京都→福岡→東京→串間

串間の飲食業界をここから盛り上げていく!
一度聞けば忘れられないインパクト!
『食欲解禁(しょくよくかいきん』という
大人気のとんかつ屋を営む武田さん。
都市部でさまざまな飲食の経験を積み、
故郷で店を立ち上げた、その熱い思いをお聞きした。
故郷に戻って、驚くほど幸福度が上がった
-Uターンのきっかけ-
大束で車を走らせていた時に、
山から昇る朝日が後押ししてくれた
京都、福岡、東京と、約10年の間、都市部の飲食店を中心に経験を積んできた武田さん。東京では、チェーン展開する人気ラーメン店での店主や店の立ち上げにも携わり、次は業務委託で自分の店を持つという計画がありました。
達彦さん
「東京で働いていた頃も、時々は串間に戻ってきていました。帰省するたびに、東京で自分の店をやりたいと思いと、いつかはここに戻ってこようという気持ちのどちらもあって、揺れ動いていました。私たち夫婦は2人とも串間出身なのですが、妻の父親が、大束の山の中でひとり暮らしをしているのも気になっていて……。
ずっと勤めていた東京のラーメン店で、次は自分の店を持つという予定もありましたが、日々の仕事が忙しいこともあって、なかなか進みませんでした。そんな時に、大束から串間方面に向かう道で、山から昇る朝日を見たんです。本当に美しく輝いていて、それを見ていたら気持ちが解放されていきました。
串間に戻ろう。ここで自分の店を持とうと決めました」
-移住までの道のり-
唯一無二のとんかつ店
『食欲解禁』のオープンまで
達彦さん
「2024年5月に串間に戻ってくると、縁があって現在の店舗を居抜きで使用できる話が纏まりました。最初は、店を開くならラーメン店と考えていましたが、ここの設備はラーメン店には向かない。どうしようと思っていたら、同級生がとんかつがいいと言ってくれて(笑)
じゃあとんかつにしよう、せっかく自分がやるのなら、唯一無二のものにしようと、東京のいろんな店を食べ歩いて、研究して試作を重ねました。
宮崎の畜産は素晴らしいですよね。豚肉もとてもおいしい。この素材を十分に活かせるように、低温で長時間揚げる、肉厚で柔らかくジューシーなとんかつを提供することにしました」
串間の方はもちろん、市外の方にもこの店をめざして来てもらいたいので、インパクトのある名前を考えに考えて! 『食欲解禁』と名付けました。
-移住後の生活-
串間に戻ってきて
地に足がついた暮らしになった
串間駅の近くに『食欲解禁』をオープンしたのは、2024年6月のこと。今ではランチも夜の居酒屋営業もお客さんが増え続ける大人気店となりました。2025年の春には、2人の第一子の男の子も誕生し、忙しい中にも家族の笑顔があふれる幸せな時間があります。
達彦さん
「串間に戻ってきて、人生が変わりました。今思うと、東京で夢中で働いていた頃は、仕事だけの生活になっていて、心身のバランスが崩れていました。ここに戻ってきたら自然は身近にあるし、夜は早く暗くなるし、時間の流れがゆっくりだと感じます。友達もいるし、精神的にもホッとして、驚くほど幸福度が上がりました」
早斗美さん
「私もやっぱり地元なので、リラックスして子育てができていて、ありがたいなと思っています」

第2、第3の店舗を 展開していきたい<
達彦さん
「串間に戻ってきて、店が減ったなとは感じました。後継者不足もあるし。でも、宮崎は肉も魚も野菜もおいしくて、ポテンシャルは高いと思います。
『食欲解禁』は大きな店ではありませんが、おかげさまでお客様も増えて忙しくしています。ゆくゆくは、しっかりブランディングして、チェーン展開していきたいと考えています。国内だけでなく、海外も! 夢は大きく!
実はすでに、香港で出店しないかという話もあり、夢では終わらない、実現可能な計画だと考えてるんです。いずれは、ラーメン店も開きたいですね。

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Uターンの方へ
一度外へ出たからこそ、育ってきた串間の良いところ、田舎の良さがわかると思います。自分は帰ってきて、人生がいい方向に変わりました。
Iターンの方へ
海、川、山に畑と自然が豊かだし、食べものもおいしい。どこも人手不足だから、仕事は選り好みしなければあると思います。周囲の人も親切なので、子育てもしやすいと思います。

お話をうかがいながら、『食欲解禁』の店舗が増えて、串間を愛する仲間達も増えていく心躍る未来を想像しました。
もしかしたらその店には、武田さんのようにUターンしてくる方の姿もあるかもしれませんね!
食欲解禁
www.instagram.com/shokuyokukaikin/
串間市西方6593-4
0987-55-5458