外来生物の「ヤンバルトサカヤスデ」は、人体に害はありませんが、外見や臭いから強い不快感を与える「不快害虫」です。
台湾原産の外来生物で、県内でも各地で発生しています。樹木等の移植の際に土や堆肥とともに
やってきます。
色:黄~茶褐色(黒い紋が特徴)、体長:25~35mmで、住宅のコンクリートを好んで摂食します。
年2回(4~6月(幼虫の放散)・10~11月(成虫の繁殖期))発生のピークを迎え、昼間はおとなしく、
夜に集団で活動します。
毒はなく、刺咬などの人体に直接的な危険性はありませんが、熱湯や雨水、燃焼といった刺激を加えると、
シアン化合物を含む悪臭ガスを放ち、大量に吸うと頭痛や吐き気の原因となります。
【一般向け】
● 表面がツルツルした所は歩行できないため、紙製のガムテープを家屋の周りに貼ることで侵入を
防止することができます。
コイレット(忌避剤)やスプレー(緊急時)など、薬剤による処理が効果的です。
コイレットは3kgで約100㎡散布できます。土壌面や鉢の下に散布し、砂利がある場合は多めに
散布すると効果的です。
● 死骸を放置すると、雨に濡れて強烈な悪臭(シアン化ガス)を放ちます。駆除後は、市町村の規定に
したがってゴミに出しましょう。
【事業者向け】
● 土壌搬出対策
持ち出しを行う現場の土砂を移動する際、落葉等の残渣を除去しましょう。残渣は自治体の規定に
従い処理しましょう。
焼却ができない場合は、厚さ30cm以上の土壌中に埋め、土圧による分散防止を図りましょう。
● 工事車両対策
生息地に駐留した重機等の工事車両を移動する際は、窪み部・平面部の洗浄ならびにブラッシングを
行いましょう。
運搬車両の移動時は、荷台とともに積載物も同様の処理を行いましょう。
● 工事地区内の防除
工事場所が生息域の場合、車両や工事資材等の駐留物を囲むように土壌に薬剤を散布しましょう。
搬出物にヤンバルトサカヤスデが付着していないかよく確かめ、発見時は搬出現場で薬剤処理を徹底し、
現場に出入りする際は、工事車両のタイヤ周りや機材等を薬剤で処理しましょう。
● 園芸業者における対策
根付植物や鉢植植物の出荷元または市場での防除対策を徹底しましょう。
フェノルカブを主成分とした液状製剤による浸漬法が適しています。
市民協働課