串間市

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打ち上げ11時間前〜続・花火の裏側〜

8月12日(土)AM9:00

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 福島港から一隻の船がコンテナをいっぱい乗せて進み出しました。

 実はこれ、花火道具を運搬しているんです。

 先日福島港で開催された花火大会。前回インタビューさせていただいた川口さん(詳しくは福島綾乃の活動報告「花火の裏側」をご覧ください)に仕込みの様子も撮りにおいでとお声をかけてもらい、花火師さんの準備に密着させていただきました♪

 毎年花火の打ち上げは防波堤からになっています。が、その防波堤、トラックで進入することができないんです。なので、漁港から全部の荷物を積み上げ防波堤まで船で移動させるという、なんとも豪快で大胆な方法で運搬されていました。もともと話には聞いていたものの、実際目の当たりにすると圧倒されてしまってただただ「すごい!」と思ってしまいます。

IMG_0626.jpgたくさんの道具たちを・・・・・・

 

 

IMG_0628.jpgロープを通して・・・・・・

 

 

IMG_0640.JPGクレーンで吊り上げ防波堤にON!これを何度も繰り返します。

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IMG_0756.JPGあつい!!!

 

 

 

 

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 荷下ろしが終わると次は花火を打ち上げるための砲の設置が始まります。サイズは大小様々。この黄色い砲は今回の花火で一番大きな砲です。

 これを・・・・・・

 

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 立てて・・・・・・

 

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このようにどの砲もしっかりと固定させます。打ち上がる衝撃に耐えるためですね。

 

 

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 次はいよいよ花火玉の準備です。

 

 

IMG_1237.JPG花火玉に特殊な加工を施し砲の中に入れます。

 

 

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入れたら上から専用の用紙でフタをします。今回の花火大会4,000発を予定していたため、全部の花火をこうして仕込むのにも一苦労なんです。それでも作業はまだまだ続く・・・・・・。

 

 

 

 

 ところで、花火って2種類の打ち上げ方があるってご存知でしたか?

 1つは人の手で直接火を入れ打ち上げる花火。(通称:手打ち)

 もう1つはコンピューターでプログラミングし、事前に打ち上げるタイミングをセットしてオートメーションで打ち上げる花火。こちらは音楽に合わせて打ち上げる花火(通称:音楽花火)にはいつも使用される方法だそうで、今回音楽花火はなかったものの現場ではセッティングされていました。

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このように電線がいっぱい。これをセットするのにものすごく時間がかかるんです。

 

 

 「手打ちの方が準備は簡単ですよ。今回の規模なら全て手打ちでも人手はかかりません。だけど電気で打ち上げる花火があるからちゃんと配線に問題がないか、電気が通っているのか、セット漏れがないか確認作業しないとね。だからそれだけ人手も必要だし時間もかかりますよ。」

 と、職人さんたちは話していました。じゃあ、手打ちの方が正直ラクなんじゃないんですか??

 「それがそうでもないんですよ。手打ちの場合、職人の実力が試されるんですよね。同じ量同じ玉の花火を与えられたとしても職人によって見せ方はまちまち。派手に格好良く見せられる人もいれば、なんか盛り上げにかける人もいる。職人の腕の見せ所です。

 どちらにしても今の花火は手打ちも電気も一長一短で、だからこそ両方できないといけないんですよ。」

 ひゃ〜!でも、なるほどです。いにしえの技術と最新のテクノロジーによって花火は支えられているのですね。

 

 

 PM5:00 作業終了

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 このまま本番の花火の打ち上げも現場で撮影していたかったのですが、あいにくそういうわけにもいかず、遊漁船でイベント会場へ。

 

 

 

 

 

 PM8:00   ドーン!と打ち上がりました。

 

 ドーン!と打ち上がったんですけどね。

 

 なんでや〜!なんでそんな早よ終わんねん!!泣)。。

 

 と心底思いました。

 打ち上げ11時間前から汗水垂らして黙々と作業されている姿を見ていたわけです。なのに花火って一瞬で終わっちゃうんですよ。(花火ってそもそも一瞬で終わるものなんですけどね)朝からあんなに頑張って仕込んでいるのにこんな一瞬で終わってしまうとは(泣。。物悲しいというかなんというか、きっと一日密着していた分愛着が湧いてあっという間に終わったように感じたのかもしれません。職人さん、かっこいいです。また来年の花火大会を首を長〜くして待つことにします。

商工観光スポーツランド推進課