こちら都井御崎牧組合の諏訪英俊さん。
今年の春駒は全部写真におさめたい!という話をしていたので、生まれるたびLINEでお知らせいただいてます。都井岬での速報は英俊さんに聞くのが一番。
で、
2019年4月3日(水)
昼過ぎからの予定がキャンセルになったため「ラッキー♪都井岬行っちゃおう!」というコトで、都井岬で生まれている春駒ちゃんたちを撮りに岬へ上がったのです。
まず今日の撮影は春駒3号からスタート。御崎神社周辺(ソテツ自生地)に生まれたようです!
現場についてみると・・・・・。
・・・・・・・・・・・。
↑あそこに見えるのはお母さん。。。。。
子どもは??春駒は??????
・・・・・・ゴソゴソ・・・・
・・・・・・ガタガタ・・・・
↑お母さんとは別に、ずいぶん下の方からドタバタいう音が・・・・・・。
・・・・・・これって。
・・・・・・これって(汗。
・・・・・・落ちてる?!?!(汗!!!!!
あかんやん!これ絶対あかんやつやんか!!!!
基本、人が野生馬に触れることはNG。骨折した際には応急処置として添え木を施しますが、それ以外は自然治癒なのです。いかなる時でも野生は野生。崖から落ちようが何をしようが人が自然に介入することはできません。
が、春駒だけは例外。助け出さなければなりません!
至急牧組合へ報告し、緊急救出作業が始まりました!!!!!!
そもそもこちらの現場、どんなところかと言いますと、、、
御崎神社界隈は青い矢印のように深い谷になって、馬の親子は写真では確認できませんがちょうど緑マルが付いているあたりにいます。かなり激しい急斜面。
実際、この現場で斜面に足を取られ、私も枯れ枝の中に滑り落ちました。足腰には自信があるのに(泣!幸い切り傷程度で済んでいます。が、野生とはいえ生まれたての春駒には相当厳しい環境!!
そんな中でもさすが御崎牧組合!
英俊さんはずんずん進みます。
滑落した春駒を見つけ出すのに時間はかかりませんでしたが、、、、
道の向こうには母馬が興奮状態で待ち構えています。人が春駒に乱暴していると勘違いして「我が子を返せ!」と警戒。これは非常に危険で、興奮のあまり春駒を蹴落としてしまうこともありえます。
これはピンチ。英俊さん一人ではとても厳しいため・・・・・・
さらに助っ人が3人!
なんとか沢の方まで救出。
お母さんは社務所前まで上がってきていました。春駒に4人も付いているから気が気じゃないはず。。
↑赤マルにお母さん馬。青マルには牧組合のみなさんと春駒がいます。救出できたとはいえ、子育てしやすい環境に移動させないといけないため谷底から春駒を誘導します。
あ、、、、やっぱりお母さん、迎えに行くのですね。もう少し安全なところへ。
あともうちょっと。
実は発見から救出終了まで1時間以上。けっこうかかりました。やっと再会すると・・・・・・
おなかが減っていたんですね。勢いよくミルクをごくごく。春駒は生まれると寝てはミルク、寝てはミルクを繰り返します。育ち盛りなので休めない・飲めない・食べられないのはつらい所。
さて、すっかり夕方。
もう少しなだらかなところまで、後ろからそーっと案内されていました。
なんとかなってよかったのですが、まさかこんなアクシデントに遭遇するとは思いませんでした。この緊迫感はなかなか味わえるもんじゃないですよ(泣!
ちなみに昨年の春駒は計14頭で、すべての春駒が大人になっています。「これはなかなか珍しいことだ。」とお話される英俊さん。毎年生まれる春駒を喜びつつ、ちゃんと育つのかを心配されています。今年は天候が安定しないため生まれてからすぐに命を落としてしまう春駒も出てくるのではないかと懸念されているようです。心配は春だけにとどまらず、梅雨から真夏にかけて続きます。現在のところ、すでに確認できない春駒は4頭。そのうちの1頭は今回助け出した春駒3号です。この数日後、行方が分からなくなってしまいました。
くぅー。。。なんと厳しい野生馬の世界。。。
所詮、人間の力など諸刃の剣なんだなと感じました。。。。
[Special Thanks!!]諏訪英俊さんをはじめ都井御崎牧組合のみなさん
総合政策課